佐賀県・嬉野に伝わる吉田焼の中でも、モダンで精緻な磁器の加工を得意とする窯元を訪れた折、その地で丁寧に作られている緑茶と出会い、そのお茶のうまみを引き出す茶器を作ろうと思い立ちました。嬉野の玉緑茶を60度の低温でじっくりと淹れることができ、お茶の香りや色、お茶を淹れる時間の両方を楽しんでもらいたい。そのイメージが茶器の形や釉薬を決める手がかりとなりました。
デザイン:安積朋子
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佐賀県・嬉野に伝わる吉田焼の中でも、モダンで精緻な磁器の加工を得意とする窯元を訪れた折、その地で丁寧に作られている緑茶と出会い、そのお茶のうまみを引き出す茶器を作ろうと思い立ちました。嬉野の玉緑茶を60度の低温でじっくりと淹れることができ、お茶の香りや色、お茶を淹れる時間の両方を楽しんでもらいたい。そのイメージが茶器の形や釉薬を決める手がかりとなりました。
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広口で取っ手のない宝瓶を持ちやすくする「形」を考えた時、指のひっかかりになるこの形状が生まれました。モダンなインテリアや欧米のテーブルウェアともよく馴染みます。
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お茶の色がどう見えるかの「景色」でした。持った時のやさしい手触りだけでなく、お茶の色が自然で美味しく映える湯のみです。
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湯さましは、湯沸かしからそのまま宝瓶に注ぐと熱すぎるお湯を冷ます大切な道具です。お客様の目の前で湯さましから湯のみに注ぎ、淹れたてのお茶を提供する。その姿もおもてなしの一つと考えます。今まで裏方だった湯さましが人の目に触れる存在になりました。
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茶さじは宝瓶や湯のみのモダンさを反映し、小さな底から斜めにすっくと立つ形になりました。手に取るのもスムーズです。
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茶托はお盆を片手に持ちながら、もう片方の手だけで茶托を持ち上げたい。そこから、縁が斜めに立ち上がって指が4本さっとその下に滑り込める形になりました。縁の小さな立ち上がりが、親指のひっかかりとなって安定します。
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湯沸かし以外の、必要な道具とお茶葉をすべて収納できる箱は、できるだけ小さく軽い木製にしました。蓋はトレーとしてお茶をすすめる時に使えます。
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開封した緑茶を長く楽しんでいただくための、機密性が高い開化堂の茶筒です。使い込むほどやさしい色合いに経年変化する厚手のブリキを使い、この茶箱に収まるよう特別サイズに仕立ててもらいました。
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安積朋子
1966年広島生まれ。京都市立芸術大学デザイン科環境デザイン学科にて建築を学び、設計事務所に勤務ののち渡英、1995年にRoyal College of Art 家具科を卒業。デザインユニットAZUMIでの活動を経て2005年に TNA Design Studioを設立、現在に至る。オンラインショップ
http://online.timeandstyle.com/shopbrand/ct432/
1966年広島生まれ。京都市立芸術大学デザイン科環境デザイン学科にて建築を学び、設計事務所に勤務ののち渡英、1995年にRoyal College of Art 家具科を卒業。デザインユニットAZUMIでの活動を経て2005年に TNA Design Studioを設立、現在に至る。オンラインショップ
http://online.timeandstyle.com/shopbrand/ct432/