ロンドンにあるサーペンタイン・ギャラリーでは、毎年世界的な建築家を招いて、期間限定のパビリオンが設営される。2011年、ピーター・ズントーがこのパビリオンの設計を依頼された際に、建築に合わせてデザインしたのがこのテーブルとスツールである。
このプロダクトは、過剰に加飾されることなく、作られるプロセスがそのままデザインの重要な要素となっている。テーブルの天板の端部は職人が1枚ずつ絞り加工によって手作業で折り曲げており、これによって安全性を確保すると共に金属製のテーブルに柔らかな印象を与えている。3本の細い脚はワイヤーで束ねられ、強度を保ちながらシンプルで明快な構成を表している。
溶融亜鉛メッキ仕上のコレクションは屋外でも使用可能で、スツールは折り畳んで収納ができる構造となっている。屋内の落ち着いた雰囲気にも合うように、ステンレスのバイブレーション仕上げもバリエーションに加えた。コンパクトなサイズにまとめられたテーブルとスツールの組合せは、限られたスペースを有効に活用できる。