Color Walls | 坂田 峰夫・中山 開
ART IN TIME & STYLE MIDTOWN vol.23
2023年7月21日(金)- 8月31日(木)
坂田峰夫氏、中山開氏を迎え、展覧会 「Color Walls」を開催致します。
「Color Walls」という展覧会は、2014年に六本木店、二子玉川店で同時期に開催され、 TIME & STYLEのオリジナルカラーのペイントで塗り分けられた壁色と、それと同色のインクで刷り出されたリトグラフ作品、擬態さながらにTIME & STYLEの空間・壁・インテリアとリトグラフ作品が空間に展開される、板津リトグラフ+TIME & STYLE企画の展覧会でした。この企画は空間の中に存在する「壁色」に注目し、それと作品をどの様に展開させるのか、作品と共に「壁色」を介してその空間そのものを感じ取る展覧会となりました。
本展は、この「Color Walls」の新たな展開としての展覧会です。
前回同様「壁に色を着ける」という行為はそのままに、ただその行為はお二人の作家の「表現」の範疇にあり、「壁色」をどう取り込み表現にしてゆくのかは各々の作家に委ねられました。
写真表現や映像表現を用いながら、その根幹には絵画的な思考や表現が強く感じられる坂田氏の作品。
絵画の形態や、立体の形態に表現を落とし込みながら、それらの表現には依存せず独特の間合いで表現の様式を翻弄してみせる中山氏の作品。
それぞれ明らかに「これ」という作品表現がありながら、その実どこか所在がつかめない。その曖昧模糊なある意味輪郭の無い表現が、作品と空間を繋ぐ様な「壁」をも表現に取り込むことを受けて、どういった空間を作り出すのか。TIME & STYLEの空間・壁・インテリア、共に現れる作品表現。是非、この空間に身を置いてご高覧ください。
(企画:バナナアート)
「painting walls」
額縁に絵画を入れることは、型に嵌めていく快感と同時に拘束されてしまう抵抗感を持つ。
彫刻作品の台座が気になるのと同じように作品に影響を及ぼすからだ。デジタル画像をプリントに置き換えることは冒涜である。物質に捉われないサイズ可変の自由さを、わざわざプリントにして額装までしてしまうのだ。敢えてこの快感に身を寄せた額装したデジタルプリントと、解放系のプロジェクション作品を用意した。すると今度は壁自体の存在も疑いをもって解放したくなる。
壁を好きな色に塗るという「Color Walls」展。普段の展示では必要性を感じないこの縛りのお陰で、枠組みの在りようを、再び意識することができた。今回の作品は、インテリアショップにおける「作品を飾ること」についての検証である。
(坂田 峰夫)
素敵なテーブルを挟んでの打ち合わせを終え家に帰る。
千葉県にある賃貸の集合住宅にここ数年住んでいる。今自分がぼんやりと眺めている目の前の壁、よくある既成の壁紙、自分を含め、たくさんの人にとってふつうの空間、というか部屋。
そして美術のことなども考えながら、とりあえず、と白を持ってくることがどうもできず、もやもやする面倒な自分とそれでもまだ目に入る壁。
もう一つ異なる物差し、或いは眼差しとしての灰色。
あとはそんな部屋に未開封でストックしている豆乳とか、そういった移ろう色々。
&気晴らしの魚釣り、湖岸の景色。
(中山 開)
Profile
坂田 峰夫 | Mineo Sakata
東京生まれ
東京藝大絵画科油画専攻卒
主な個展
ギャラリーカメリア、ギャラリーKTO、 Monochrome Gallery Rain、20202、GALERIE ANDO、表参道画廊、Gallery OUT of PLACE TOKIO、GALERIE SOL、TIME&STYLE EXISTENCE、ギャラリー覚、ZEIT-FOTO SALON、ギャラリーKIGOMA等
中山 開 | Kai Nakayama
茨城県生まれ
東京藝術大学油画専攻修了
近年参加展示
東京藝大油画スタッフ展[NEWS](東京藝術大学 Yuga Gallery、立体工房) 、そのうちマイルストーン | Milestones in time(NORA HAIR SALON)、ゆうれいたちのソウマトウ ‒ Phantom / Phantasmagoria(東京藝術大学大学美術館陳列館)等