
清水寺の檜舞台は、日本古来の伝統工法「懸造り(かけづくり)」と言う垂直と水平の格子状に組まれた木材が継手で支え合い、耐震性の高い構造を作り上げています。日本の寺院を支え続けている伝統工法の考え方を、椅子の構造と意匠として抽象化させたのが、a chair on the vertical axisです。日本の木造建築のように繊細な佇まいを持ち、軽量で耐久性のある椅子を作りたいと考えました。
多くの椅子の後脚と背柱は、座枠を支点にくの字に曲がっています。背柱の倒れる角度は背当たりに影響し、後脚は後方へ転倒しない位置まで角度をつけて伸ばし、人の身体を支えられるようにしていますが、この角度は時として椅子の印象をも左右します。
私たちが求める静かな立ち姿をした椅子を作るために、まず後脚から背柱のトップまでを垂直にすることから始めました。ただ後脚を垂直にしただけでは座面の奥行きが浅くなり、あまり快適な座り心地にはなりません。
そこで、背板の位置は変えずに、まっすぐに背柱を床まで下ろしました。本来、後脚と背柱はくの字の折り返し点で座枠と接合しますが、背板の位置から脚先までを垂直にすると、座面の奥行きが足りず接合できません。座面の奥行きを深くして余白を作り、背柱と座枠を接合させることで、窮屈さを感じさせない、ゆったりとした奥行きを確保しました。 また、無垢の背板の断面形状を楕円形に削り出し、さらに捻りながらラウンドさせることで、くの字と同等の角度感を確保し、背中を優しく受け止めます。アームは側面から見ると前脚と同じ太さに見えますが、上から見ると楕円の膨らみを持った形状をしています。わずかなアームの膨らみが、腕を置いたときにしっくりと馴染み、コンパクトなサイズでありながら身体全体を心地よく支えます。脚、背柱、背板、アームのそれぞれのパーツは、人間の身体のように接合部が滑らかに繋がり、人と建築の間に静かに存在する清楚な立ち姿の椅子になりました。








Materials and finishes available for this product
Fabric

13/08

12/80

07/78

05/99

06/77

10/84

03/07

05/09

09/86

02/77

77

75

00

02

71

78

88

1037

1036

1035

1034

1033

1032

1031

1030

1039

1038

White

09

75

77

44

80

88
Leather

40202

40242

40243

40204

40205

40206

40209

40210

40215

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40110

40109

40106

40108

40105

40104

40103

40107

40102

40101
Wood and Finishes

ナチュラルホワイト

スノーホワイト

ミディアムグレー

チャコールグレー

ソープ