Design by Kengo Kuma
GCは、隈研吾氏が手掛けた研究センターのプロジェクトのためにデザインされました。この建築物は、日本の伝統的な千鳥格子が空間の基本構造となっています。千鳥格子はとても複雑な仕口で出来ており、伝統の指物技術によって角材を 3 方向から交差する点で組み合わせたものを連続させ、立体的にも格子に包まれた空間となっています。
この椅子は 1 本の笠木があるだけの簡潔なデザインを木工だけで表現しました。できるだけシンプルな構造と意匠性を保ちながら、長期の使用に耐えられる強度とスタッキングという機能が求められました。千鳥格子の中にある GC は、木部の質感が空間と美しく呼応し、スタッキングした姿も美しい椅子になりました。