Komorebi
Time & Style ēdition

建築物の柱や梁などの構造体が規則的に連続している姿に、優美さや力強さを感じることがあります。私たちが美しいと感じるものには、形状や色彩の組立てにある秩序を見出すことができます。これらは「構成美の要素」と言われ、対称(シンメトリー)・繰り返し(リピテーション)・律動(リズム)・均衡(バランス)・比率や割合(プロポーション)などといった要素が存在します。Vertical layerはそれらの要素を踏まえ、シェルフの構造体である縦板と横板の形状を綿密に構築して作り上げました。 

このシェルフの寸法の決め方は、身体尺を基準とした日本古来の尺貫法を基本としています。それぞれの民族が体型や生活に合わせ、長い歴史を経て根付いた長さや重さの基準があります。日本では尺貫法がそれにあたりますが、現在ではほとんどの物が国際単位系であるメートル法などに置き換わっています。一方で、建築などのように生活に関わる単位基準には、長さを表す「分・寸・尺」や、広さを表す「坪・帖」など、今でも古くから伝わる尺貫法が日本では多く使用されています。このような考えのもとで構成された姿には、無意識の中で、どこか日本の伝統的な佇まいや情緒感じることができるのではないかと思います。 

四方が囲われていないこのシェルフは、製作工程が一般的な家具づくりとは異なり、塗装を施してから組立てる必要があります。仕上がったパーツを組み上げていくには、正確に仕上げるための緻密な作業と手際のいいスピード感が求められます。また、繊細な印象になるよう縦板と横板の厚みは限界まで薄く加工しながらも、シェルフとしての強度を保てるよう、その薄い板を独自の方法で結合しています。

美しく立ち上る建築物をイメージし、垂直の層が強調されるように棚板をセットバックさせ、本を並べた時、見る角度によってその姿が現れたり、消えたりする、多彩な表情を持つシェルフです。

BDTC-302
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BDTC-304
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BDTC-306
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Materials and finishes available for this product

Wood and FInishes