神社建築の一つに、檜や杉の針葉樹の柱を土に立て、梁や貫を柱に通す神明造と言う様式があります。その代表が伊勢神宮です。伊勢神宮は、樹木が繁る広大な敷地に多数の社が点在し、2000 年に渡る歴史が受け継がれています。
神宮の森に点在する大小様々な社に見立てたローテーブルを作りました。社の屋根のように、天板の小口面に傾斜を付け、直線的な軒をイメージしました。そして屋根を支える柱のように、天板の四隅を円柱が支え、その円柱を貫が通る強固な構造としました。大小様々なテーブルが水平に重なる存在感は、神宮の森の社殿の情景を空間の中で表現しています。装飾をそぎ落としたシンプルな意匠が、清楚な雰囲気を作り出します。