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スイスの渓谷ヴァルスの石材を何層にも積み上げて作られた温泉施設「テルメ・ヴァルス」のためにデザインされたシェーズロングである。等間隔に並べられた木の積層材のフレームは、人の体に馴染むように柔らかなカーブを描く。細身の金属脚は木のフレームを軽やかに持ち上げ、このシェーズロングに横たわると、まるで宙に浮いているような感覚を覚える。
オリジナルのフレームは木の積層材を使っているが、日本で製品化するにあたり、日本の伝統的な無垢材の曲木技術で製作することを試みた。無垢材を高温で蒸してから金属の型に合わせて曲げる曲木加工は、100年前から現在に至るまで変わらずに手作業で行われている。木を無駄にしないこの技術は、現代の社会においてさらに重要な製法となっている。高温の窯から取り出した無垢材を木目に沿って曲げるのだが、蒸された木は窯から出すと5分ほどで硬くなるので、熟練の職人たちが息を合わせながら素早く金属の型にはめていく。そして型に固定されたまま乾燥された木材は、初めからその形であったかのようなカーブを持つ。無垢の木材を使用することで、メンテナンスをしながら長く、大切に使い続けられるプロダクトになる。
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